自分のやりたいことができるようになる 折れない心コーチング ーrescueJ’s blogー

元航空自衛隊のRESCUEパイロットが自分のやりたいこと、自分が何ができるかを発見できるようになる、折れない心(レジリエンス)について4つの原則を中心にお話ししてます。

折れない心 番外編 JALの事例から見るパイロット教育

やったー! 日本航空パイロット教育再開の結果がようやく実りましたね。

www.chunichi.co.jp

 

 

JALといえば

若い世代は、経営破綻したことさえ知らないかもしれませんね。



戦後の航空業界史までは遡りませんが、昭和時代までは日本の航空業界は以下の3つの会社で構成されていましたね。

 

1 日本航空JAL

2 全日本空輸ANA

3 東亜国内航空TDA)

 

その後、平成の始まる直前に東亜国内航空日本エアシステムJAS)に社名が変更になりましたね。

 

そして、平成18年に航空業界の大改革でJASJALに吸収合併されてしまいました。

 

ここがポイントです、子会社ではなく吸収合併です。

 

航空業界の任務分担

これは、航空業界や飛行機好きの人には当たり前の話だと思いますが、改めて紹介しますと、

 

JAL → 国際線

ANA  → 主要国内線

JAS → 地方国内線

航空自衛隊 → ギリギリ路線

 

となっていました。この事実、私はパイロットになってからしばらくしてから知りました。

 

だから、未だに知らない人もいるのかも?って思っています。

 

日本航空経営破綻

飛行機によく乗る人ならわかると思いますが、地方路線というのは需要があるのですが、赤字路線が多くありましたし、今も収益を上げるために機材の小型化、ダイアの変更などが行われています。

 

日本の高度成長期に、国の方針なのか地方の要求(議員経由)なのか、やたらと地方に空港が整備されて来ました。

 

そのおかげで、赤字路線を維持しなければならなかったJASの維持ができなくなり、国の指導のもと(推測)JALに吸収することになりました。

 

そして、赤字路線を受け持ったJALは、今まで別会社だった 人員、機材、システムをJALの中に統合させて行かなくてはいけなくなるのです。

 

結果、

 

経営破綻

 

パイロットは苦難の道へ

経営破綻したのち、稲盛和夫が経営再建を任されました。その辺りは、本屋にいけば必ず目につくので今度読んでみてください。

 

今回のブログで注目したパイロット教育ですが、実はこの経営破綻した時に自社養成パイロットとして採用された多くの人、または訓練途中の人は訓練を中止しなければいけませんでした。

 

また、現役パイロットもパイロットを降りるか、職を求めて他社(海外含む)に移ることを求められました。

 

平成22年に経営破綻したのち、約7年間は自社でパイロットが養成できていない状態が続いていたそうですが、今年、地上勤務をしていたパイロット候補生達が空に飛び立つそうです。

 

JALは、今では一企業ですが航空力というのは国の財産なんです。

 

航空業界に関わらず、人を育てるのに時間、労力そして多額の資金が必要な分野は継続した人材育成をしないと、安定的な成長ができなくなります。

 

見た目上は、今後パイロットの数は増えていきますが、この数年間で経験していたはずの飛行時間が戻って来ません。

 

人数も大事ですが、経験値がとても大事なパイロット。

 

個人個人で持っている技術によって、できることとできないことがあるのは知られていないと思います。

 

パイロットレベル

簡単にいうと、機長と副操縦士というのはわかると思います。

 

それ以外に、各社ごとに基準を作って、技能レベルに応じてできる業務範囲を決めています。

 

空港で天気が悪い時に航空機が着陸できず、引き返すことに遭遇した人もいると思います。

 

着陸する時には、その時の視程(どれくらい水平距離が見えるか)と雲底(雲の一番低いところの高度)で着陸できるかできないかを決めていて、パイロットはその資格別でその距離が変わるんですよ。

 

より高い能力を持っている人は、天気が悪くても着陸できる「資格」を持っているんです。

 

この資格は、会社ごとに決まっているので、ANAでも降りられる人と降りられない人が同空港に存在した時、一方の飛行機は着陸し、一方の飛行機は着陸できずに違う空港に戻る、ということも起こり得ます。

 

これは、航空自衛隊も一緒です。

 

航空自衛隊パイロット教育でも、実は・・・・

詳しい数字は言えませんが、東日本大震災航空自衛隊は多くの航空機を津波で失いました。

 

その中で一番の被害を受けたのが Fー2B です。

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JALとは条件が違いますが、パイロット教育で必要な飛行機がなくなったので、今までの計画通りには教育ができなくなりました。

 

この余波が今後どのように出てくるかはわかりませんが、少なくともこの数年間で育つはずのFー2パイロットが減ったことは間違いありません。

 

まとめ

今回、JALで苦渋を舐めたパイロットが日本の空に飛び立つことは、我々航空業界の者にとっては嬉しいことです。

 

一般企業もそうですが、新入社員の採用をしなかった時期があると思います。

 

この間、技術の伝承や企業構成員の年齢構成がガタガタになっている会社が多いと思います。

 

技術だけでなく、世代間ギャップが今後も会社の成長に必要な解決しなくてはいけない課題ですね。

 

継続した教育

 

時代に応じて変化させる必要がありますが、この原則が強さの秘訣になります。

 

教育者の皆さん、応援しています。

 

コツコツやっていきましょう!!